目次
賃貸でもテレビを壁掛けできる?
こんな疑問、要望にお応えします。
結論から言えば、賃貸でも壁掛けテレビにできます!
そして、皆さんが一番気になっているであろう「壁に傷を付けない壁掛け方法」もあります!
この記事では、賃貸で壁掛けテレビにするための考え方、メリット・デメリット、そしてデメリットへの対処法など全てを解説していきます。
・賃貸で壁掛けテレビにできるかどうか?
・壁掛けするとしたらどのような方法にするべきか?
迷わず決められるようになるので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
賃貸で壁掛けテレビにする際に知っておきたいこと
テレビを壁掛けすると、このようにインテリアがすっきりとした印象になり、テレビ周りのスペースを有効活用できるのが最大のメリットです。
一方で、一般的な壁掛けテレビの工法は「壁にビス穴を開ける」必要があり、賃貸住まいの方はネックと感じるでしょう。
でもちょっと待ってください!
実は「賃貸だから壁に穴をあけてはいけない」というのは大きな誤解です!
正しくは「壁に穴をあけると退去時に修繕費がかかるかも?」という考え方です。
まずは、一般的なテレビ壁掛けの工法である「ビス止め」でテレビを壁掛けにした際に修繕費はどうなのか?
そして、なるべく修繕費をゼロに近づけるための考え方を説明します。
(先に壁に穴を開けない方法を知りたい方はコチラをご覧ください)
ここが気になる!修繕費の考え方
修繕費がかかる要素はいろいろありますが、
ここではテレビを壁掛けするために【壁にビス穴をあけた】という想定で説明していきます。
壁の補修にかかる修繕費の仕組み
退去時において、貸した側と借りた側のどちらの負担で原状回復を行うかトラブルが発生することがあります。
こうした退去時における原状回復をめぐるトラブルの未然防止のため取りまとめられたのが、労働厚生省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。
こちらのガイドラインによれば、
壁に重量物を掛けるためのネジ穴・釘穴の補修は「借主の負担」とされています。
それでは、ネジ穴などによりクロスを傷つけてしまった場合、どのような負担になるのでしょうか?
具体的に説明していきます。
例えばネジ穴などで借主がクロスを傷つけてしまった場合・・・
傷つけてしまった部分だけを補修しても、新品のクロスと古いクロスで色が合わない等が考えれれます。
それでは、どの範囲で補修するべきかというと、
借主としてはm単位(100cm×90cm)の補修が望ましいのですが・・・。
壁1面分までの補修はやむなし。とされています。
壁1面のクロスが新しくなったとして、それ以外の壁面は貸主の負担で補修します。
いかがでしたでしょうか?
ガイドラインにはこのように記載されています。
つまり、壁を1か所傷つけてしまった場合、広くても壁1面分を修繕すればよく、部屋全体の補修をする必要はないということです。
さらに、壁に貼られているクロスには6年の耐用年数が設定されています。
新品の状態から6年経過すれば、クロスの価値は1円になるという考え方です。
つまり、どれだけクロスを傷だらけにしてしまっても、新品の状態から6年経過していれば、そのクロス自体に残存価値がなくなるため、クロス張替えの負担は必要なくなるということです。
例えば新築の賃貸住宅に3年住んだ場合、クロスの修繕費は実費の半額ということになります。
※だからと言って何をしてもいいという訳ではありません!なるべくキレイな状態で大家さんにお返しするのがベストです!
ここまでは、クロスの修繕についての話でした。
壁にビス止めした場合、一般的な壁材である石膏ボードにも穴があいてしまうため修繕が必要になります。
※ビス穴程度の修繕であれば、通常パテ埋めで補修します。
まとめますと、壁にビス穴をあけた場合、修繕負担は借主になりますが、
・クロスは耐用年数により限りなく負担額は少なくなる
・石膏ボードの修繕はほとんどの場合パテ埋めで対応
となりますので、過剰に心配する必要はありません。
修繕費の相場について
実際に修繕費がどれくらいかかるか相場を調べてみました。
修繕内容 | 相場(工事基本料金) | 備考 |
---|---|---|
小さなひっかき傷 | 10,000円~ | 石膏ボード材料費は別 |
5センチ程度までの穴 | 25,000円~ | 石膏ボード材料費は別 |
壁紙の張替え | 1,500円~/㎡ | クロスによる |
僕は思ったよりも費用がかからないと感じたのですが、皆さんはいかがでしょうか?
DIY(自力)で補修する方法もあるので、きれいに補修できれば修繕費がかからない可能性もあります。
さらに、賃貸に住んでいる方の多くは、入居前に敷金を預けているはずです。
敷金は、退去時に部屋を借りたときの状態に戻す(原状回復)ための費用やハウスクリーニング費用として使われ、余った分は返却されます。
まとめますと、仮にテレビ壁掛けでビス穴を開けてしまったとしても、修繕費は敷金でまかなえるケースがほとんどだと思います。
退去時の費用まで見越した上で壁掛けテレビを検討できるのであれば、快適な生活を送るためにテレビを壁掛けするのは「あり」ではないかなと思います。
ご注意
ここまでの説明はあくまでも、労働厚生省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に沿ったものです。
実際には個々に賃貸契約がありますので、当然そちらの契約内容が優先されます。
壁にビスを打ち込む前に、よく契約内容を確認するようにしましょう。
石膏ボードの壁をDIYで直す方法
ここでは、石膏ボードの壁の穴をDIY(自力)で直す方法を解説します。
壁にビスを打って壁掛けテレビにする場合、以下のような穴があいてしまいます。
このような穴をキレイに修繕する方法を以下の記事で紹介しています。
壁にビス打ちする前に、必ずチェックしてくださいね!
穴を開けずにテレビを壁掛けにする方法
ここまで「ビス止めでテレビを壁掛けしても修繕費はそこまでかからないのでは?」と説明してきましたが、それでも心配だという方がいらっしゃると思います。
ここでは、穴を開けずにテレビを壁掛けする方法を4つ紹介します。
イチオシ!ホッチキスで固定するTVセッター壁美人
TVセッター壁美人は、石膏ボード壁に対しホチキスで壁掛け金具を固定する特許技術「壁美人」を使った製品です。
写真の通り、壁にホッチキスで止めること以外は通常の壁掛けテレビと変わりません。
最大のメリットは、正真正銘な壁掛けテレビであるにも関わらず、壁の傷がほとんど目立たないことです。
いかがでしょうか?
厳密には穴はあくのですが、画鋲の穴と比べても極小で、クロスの柄によっては正直目を凝らしても見えないレベルです。
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」には、以下のように画鋲やピンの穴(下地ボードの張替えが必要ない程度のもの)についての記述もあります。
つまり画鋲やピンの穴は、貸主負担となっており借主の修繕費負担はありません。
では、画鋲やピンよりもさらに穴の小さいホチキスなら問題ないのでは?
というところなのですが、TVセッター壁美人の場合、数百本のホチキス針を打ち込むので通常の使用とはいえないかもしれません。
ただ、これまでTVセッター壁美人をお使いのお客様から「修繕費を請求された」という声はいただいておりません。
私たちも何度か事務所を引っ越していますが、ホチキス跡の修繕費を請求されることはありませんでした。
また、気になる耐震性(強度)も十分で、震度7の3次元振動検査もクリアしています。
ホッチキス止めでも強度の心配はありません!
いかがでしたでしょうか?
絶対とは言い切れないのが心苦しいのですが、賃貸でも修繕費がかからず設置できる壁掛けテレビとしてオススメです!
つっぱりポールでテレビを壁掛け風に!TVセッタージュネス
TVセッタージュネスは、天井と床に突っ張ったポールにテレビを取り付け、壁掛け風にする製品です。
写真の通り、厳密には「壁掛け風」ですので、ポールの存在が気になってしまう方もいると思います。
最大のメリットは、つっぱりポールという馴染みのあるアイテムを使うため、誰にでもわかりやすいことです。
さらに壁に傷がつかないのも大きなポイントです。
ただし、つっぱりポールの設置面にはかなり大きな力が加わりますので、床や天井の傷(特に設置時・取り外し時)にご注意ください。
また、気になる震度性(強度)も十分で、震度6強の3次元振動検査もクリアしています。
賃貸でも修繕費がかからず設置できる壁掛け風テレビとしてオススメです!
2×4材で柱を立てて壁掛け風に!TVセッター×ラブリコ
ラブリコは、2×4材の上下に専用パーツを取り付けて、つっぱり棒の要領で疑似的な柱を立てる今人気のDIYアイテムです。
写真の通り、厳密には「壁掛け風」ですので、柱の存在が気になってしまう方もいると思います。
ただ、写真のように柱をたくさん立てたり、柱に壁面をとりつけて「ふかし壁」のようにすることで、柱が気にならずスタイリッシュに仕上げることも可能です。
最大のメリットは、自由度が高くアイデアによっていかようにでもできることです。
もちろん壁に傷はつきませんが、つっぱりポールと同じく、床や天井の傷(特に設置時・取り外し時)にご注意ください。
また、ラブリコについては弊社独自の耐震テストは行っていないため、強度については自己責任でご判断ください。
壁に寄せるテレビスタンド!TVタワー
壁寄せテレビスタンドは、テレビを壁に寄せて壁掛け風になるようにデザインされたテレビスタンドです。
写真の通り、よくあるテレビ台と比べてテレビが壁に近く設置されるため、お部屋を広くスタイリッシュに見せることができます。
最大のメリットは、壁をまったく傷つけず、かつ位置の選定もしやすいことです。
一般的なテレビ台がスタイリッシュになったものなので、扱いやすいというのも魅力ですね。
ただし、地震に強いわけでなく、震災クラスの地震では倒れてしまう可能性が高いです。
転倒防止ワイヤーなどでの地震対策が必要です。
メリット・デメリットを比較
ここまで、賃貸にオススメな壁掛け設置方法を4つ紹介しました。
・ホッチキス止め(TVセッター壁美人)
・つっぱりポール
・ラブリコ
・壁寄せテレビスタンド
それぞれのメリット・デメリットを比較します。
壁掛け実現度について
それぞれの設置方法で壁掛けテレビとしての仕上がり具合を比較します。
【評価コメント】
壁に直接取り付ける正真正銘の壁掛けテレビです。
【評価コメント】
厳密にはつっぱったポールに設置するため仕上がりは壁掛け風となります。
【評価コメント】
厳密にはつっぱった2×4材に設置するため仕上がりは壁掛け風となります。
【評価コメント】
あくまでもテレビスタンドですので、仕上がりは壁寄せとなります。
修繕費について
賃貸住宅で設置した場合の修繕費について比較します。
【評価コメント】
厳密には壁に穴はあきますが、その穴は極小なためほぼ見えないレベルです。
修繕費はかからない場合がほとんどです。
【評価コメント】
正しく設置すればどこにも傷つけず設置可能です。
もちろん修繕費はかかりません。
ただし、設置時・取り外し等に慎重に作業しないと、天井や床を傷つけてしまう可能性はあります。
【評価コメント】
正しく設置すればどこにも傷つけず設置可能です。
もちろん修繕費はかかりません。
ただし、設置時・取り外し等に慎重に作業しないと、天井や床を傷つけてしまう可能性はあります。
【評価コメント】
基本的には床置きのテレビ台と同じ扱いですので、どこにも傷つけず設置可能です。
ただし、転倒防止ワイヤーを使う場合、壁などにビス止めする必要があります。
その際は結果として修繕費がかかっていまいます。
商品価格について
32インチ、及び60インチのテレビを設置することを想定して比較します。
【評価コメント】
32インチ:14,980円~
60インチ:19,800円~
ほどで商品を購入可能です。
他には180度開くホッチキス、ドライバーをご用意いただく必要があります。
【評価コメント】
32インチ:18,700円~
60インチ:31,900円~
32インチの場合は1本、60インチの場合は2本のポールを使用するため
その分価格は高くなってしまいます。
他にはドライバーをご用意いただく必要があります。
【評価コメント】
32インチ:価格未定
60インチ:価格未定
最低限のパッケージでも
・LABRICO(ラブリコ)2×4アジャスター【強力タイプ】(2個)
・2×4材(2個)
・テレビ壁掛け金具
・ドライバー
が必要です。
DIY要素が強いため、どこまでやるか?で費用の幅も大きくなります。
【評価コメント】
32インチ:14,960円~
60インチ:16,940円~
高品質な壁寄せタイプのテレビスタンドは1万円台で購入可能です。
他にはドライバーをご用意いただく必要があります。
DIY難易度について
DIYで設置するのにどれくらいのスキルが必要か?また時間はどれくらいかかるか?について比較します。
【評価コメント】
壁が石膏ボードであれば、あとはホチキスを打ち込むだけですので、作業自体は簡単です。
ただ打ち込む本数は多いため、単純作業の繰り返しをどう感じるか?は人それぞれというところです。
【評価コメント】
つっぱりポールというわかりやすいアイテムのため、作業イメージは一番わかりやすいと思います。
実際、手順も難しくなく一番簡単に設置できると思います。
【評価コメント】
2×4材の上下にラブリコをセットして天井と床につっぱるだけなのですが、どこまでこだわるか?によって難易度と手間が大きく変わってきます。。
【評価コメント】
組み立ては必要になりますので、よくある組み立て家具に慣れている方であればまったく問題ありません。
ただ、慣れていない方だと難しく感じるかもしれません。
耐震性について
地震にどれくらい強いか?について比較します。
【評価コメント】
震度7の3次元振動検査をクリアしており、耐震性はねじ止めのテレビ壁掛けに次ぐ強さを持っています。
テレビの地震対策としても十分使えます。
【評価コメント】
震度6強の3次元振動検査をクリアしています。
ポール上部のバネがうまく振動を逃がし、地震にも強い作りになっています。
【評価コメント】
当社では振動検査を行っていないため、どこまでの耐震性があるかは不明です。
【評価コメント】
当社で行った検査では、大きな揺れには耐えられず転倒してしまいました。
転倒防止ワイヤーで地震対策を行ってください。
設置場所について
設置場所の自由度について比較します。
【評価コメント】
壁が石膏ボードであれば好きな場所に設置可能です。
ただし石膏ボードでない場合は設置できないのがマイナスポイントですね。
【評価コメント】
しっかりと突っ張り効果を得るため、天井の下地がある場所に設置する必要ががあります。
【評価コメント】
しっかりと突っ張り効果を得るため、天井の下地がある場所に設置する必要ががあります。
【評価コメント】
床に置くタイプですので、どこでも好きな場所に設置可能です。
配線隠しについて
配線の隠し方について比較します。
【評価コメント】
壁に直接テレビをつけるため、そのままでは配線がダランと垂れ下がってしまいます。
そのために配線モールなどで線を隠す必要があります。
【評価コメント】
突っ張りポールの裏側に配線を沿わすことで、目立つ部分は隠すことが可能です。
【評価コメント】
2×4材の裏に配線を沿わすことで、目立つ部分は隠すことが可能です。
ふかし壁にすれば、壁裏に配線を通すことで完全に隠すことができます。
【評価コメント】
テレビスタンドの支柱にキレイに配線を隠すことができます。
いかがでしたでしょうか?
それぞれのメリット・デメリットをよくご検討いただき、あなたにピッタリな方法で、賃貸でも壁掛けテレビをお楽しみください!
賃貸でも壁掛けテレビってできるの?
壁に穴を開けずに壁掛けする方法を知りたい